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季刊文芸誌「小説トリッパー」(3、6、9、12月発売)のweb版です。連載(小説やエッセイ)のほかに、朝日新聞出版発行の文芸ジャンルの単行本や文庫に関する書評やインタビュー、試し読みなども掲載していく予定です。本と出会えるサイトになればと思っています。

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    • 小川哲『君のクイズ』

      • 2本

      2022年10月7日発売の小川哲さん『君のクイズ』に関する記事をまとめています。

    • 朝日新聞出版の文芸書

      • 55本

      書評や文庫解説、インタビューや対談、試し読みなど、朝日新聞出版の文芸書にかかわる記事をすべてまとめています。

    • 李琴峰「日本語からの祝福、日本語への祝福」

      台湾出身の芥川賞作家・李琴峰さんによる日本語への思いを綴ったエッセイです。朝日新聞出版のPR誌「一冊の本」で連載中の内容を1カ月遅れで転載します。毎月1日に最新回を公開予定です。

    • 中山七里「特殊清掃人」

      中山七里さんによる連載小説です。毎週金曜日に最新話を公開する予定です。

    • 高山羽根子「オブジェクタム/如何様」

      高山羽根子さんの朝日文庫『オブイジェクタム・如何様』に関する記事をまとめています。

      • 小川哲『君のクイズ』

        • 2本
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    web TRIPPERへ、ようこそ

    はじめまして。 web TRIPPERにお運びいただき、ありがとうございます。 このサイトは、朝日新聞出版が発行している季刊文芸誌「小説トリッパー」のweb版です。 朝日新聞出版の文芸部門の源流は、1879(明治12)年にまでさかのぼります。この年に朝日新聞が創刊し、その10月には文芸誌を創刊しています。 140年以上の歴史の中で、朝日新聞グループの文芸部門は、いつの世も綺羅星のような作品を送り続けてきました。 最初期から現在までつづく新聞本紙の連載小説、そして「週

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    • まるで「クイズ」を体験するような新しい小説の誕生! 小川哲『君のクイズ』刊行記念エッセイを特別公開

      僕のクイズ作家・小川哲(Ogawa Satoshi)  人生において、僕たちはさまざまなクイズと出会う。面接官に「志望動機は?」と聞かれ、準備していた答えを口にする。食卓に置かれたカレーの「隠し味は何だと思う?」と質問され、もう一度じっくり味わってみる。自宅で、職場で、学校で、僕たちはよくクイズを出題される。  クイズプレイヤーたちは、クイズが好きで得意な人たちだ。彼らが得意としているのは「競技クイズ」という種目で、広義のクイズとは多少異なっている。「競技クイズ」で出題され

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      • 日本語って難しいでしょ?――李琴峰「日本語からの祝福、日本語への祝福」第5回

        台湾出身の芥川賞作家・李琴峰さんによる日本語との出会い、その魅力、習得の過程などが綴られるエッセイです。 第5回 日本語って難しいでしょ? 「日本語って難しいでしょ?」  日本語母語話者から幾度となく訊かれた質問である。何回訊かれても返答に困る質問でもある。  私は性格が悪いから、この手の質問にはどうしても「難しい日本語をよく習得したね、褒めてやる」という上から目線の賞賛と、「難しい言語を母語として使いこなしている自分スゴイ」という根拠のない誇りを感じ取ってしまう。と

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        • あいつがどんな最期を迎えたのか――中山七里「特殊清掃人」第26回

          第1回から読む     久しぶり、と彼女は何事もなかったかのように言う。 「仕事の邪魔してごめん。今、いいかな」  いきなりの出現に白井は言葉を失う。慌てて五百旗頭を見ると、さっさと行ってこいと言わんばかりに手を払われた。  美香とともに事務所を出る。さっきまでの怒りは突発事で麻痺していた。 「元気してた?」 「何とか生きてる」 「あんたが真っ当な勤め人かあ」 「厭味かよ」 「逆よ。称賛。こういう商売続けていると、あたしたちは労働人口の八割を占める勤め人に支

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        • 中山七里「特殊清掃人」
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        • 井上荒野「生皮」
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        • 衝撃的な冒頭シーンから引き込まれる一冊! 真保裕一『英雄』内田剛さんによる書評を特別公開

          ■戦後史の空気を再現した傑作サスペンス  なんと濃密なファミリーストーリーなのだろう。昭和から平成、そして令和という時代を貫く、堂々とした風格を感じる傑作の誕生だ。作家が紡ぎだした創作物であると同時に時代が生み出したドラマティックな一冊であると言ってよいだろう。むせ返るような時代の空気をそのままに再現させ戦後史を貫く迫真の物語。真のリーダーが不在となり混沌とした時代の節目にこの『英雄』が登場したことには大きな意味があるのだ。  本書は「小説トリッパー」連載をまとめた一冊だが

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          迷っている時は人に訊け。そいつの回答を期待するとか参考にしようとかじゃねえ。口にすることで整理できるってのが一番の利点なんだ――中山七里「特殊清掃人」第25回

          第1回から読む    4  結局、川島の形見分けに応じたのは両親と松崎、そして加治木だけだった。遺品整理を担う白井としては、これほど楽な話もない。  問題は近辺を探っても、川島の曲が美香に流れた形跡がどこにも見当たらないことだ。 『真夜中に叫べ』は間違いなく『change up!』の盗作だ。だが、『change up!』が美香の側に流れた経緯が立証できない限り、単にメロディが酷似しているという話で終わってしまう。  邦楽洋楽合わせれば、この世には無数の楽曲が存在して

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        • 困窮する子どもたちを知り、自分の傲慢さに気付かされる…丸山正樹『キッズ・アー・オールライト』藤田香織さんによる書評を特別公開

          「絆」という言葉を見聞きした際に、美しさよりも息苦しさを感じることはないだろうか。  特に「家族の絆」は、取り扱いに注意が必要だ。その褒め言葉は牽制ではないか。その献身は犠牲ではないのか。はた目には見えない鎖が、じわじわと誰かの首を絞めつけているのではないか。そんなことは考えたこともない、というのであれば、本書『キッズ・アー・オールライト』を手に取って欲しい。  家のために、家族のために、親や弟妹のために、自分を犠牲にし、いや犠牲にしているという自覚さえないまま毎日を過ごし、

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          できるだけ多くの人に聴いてほしいってのが、音楽をやっている人間の願いなんだろ――中山七里「特殊清掃人」第24回

          第1回から読む  だとすれば、川島が作曲したと思われる『真夜中に叫べ』盗作疑惑については、まだ知らせない方が無難だろう。川島の才能と思いの詰まった曲が、他人の名義で30万人にもダウンロードされている。その事実を知ったら、貴代はどれだけ怒り、そして美香や〈KITOO RECORDS〉を憎むことか。事によると事務所に殴り込むか、いきなり訴訟に及ぶことも充分考えられる。  まだだ。  怒るのも嘆くのも両親の権利だが、疑惑を立証しないまま事を荒立てては、貴代たちの不利に働く。甚

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        • 北村薫さんによる感動の傑作長編『ひとがた流し』が文庫新装版に!『日日是好日』の森下典子さんによる文庫解説を特別公開

          〈あなたがどこかで生きているということがずっと私の支えだった――。〉 アナウンサーとして活躍する千波、受験を控えた娘を持つ牧子、あらたなパートナーと新しい生活を歩んできた美々。三人は進む道を違えながらも、人生の大きな危機に直面したときに手を差し伸べ支えあい、四十代になった。 二度とない永遠 なんと精緻な、そして壮大な物語なのだろう……。 『ひとがた流し』は、私が初めて読んだ北村薫さんの小説である。  ストーリーは所々で枝分かれし、さまざまな登場人物の人生を物語り、それぞれの

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        • 高橋源一郎著『ぼくらの戦争なんだぜ』週刊朝日掲載の奈倉有里さんによる書評「『怖い』の正体を直視する」を特別公開!

           私たちは人生のなかで、戦争のことをどのくらい考えてきただろう。子供のころ「昔、大きな戦争があった」と知る。学校の歴史の授業では人類が繰り返してきたたくさんの戦争を知り、ニュースではいつも世界のどこかで起きている戦争を知る。でも戦争についてほんとうに考えるのは決して易しくはない。自分が殺したり殺されたりする可能性が目の前にあるくらいの「近さ」で戦争を考えると、身がすくむような恐ろしさがある。この「怖い」の正体はなんだろう。  この本は丁寧な本だ。私たちが「遠い」とか「近い」

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        • 伊坂幸太郎、佐久間宣行、新川帆立、山上大喜…小川哲『君のクイズ』に推薦の声、続々! 『ゲームの王国』『地図と拳』の鬼才が次に放つ、一気読み必至の超エンターテインメント小説

          『ゲームの王国』『嘘と正典』『地図と拳』……。一作ごとに評価を高める大注目の作家・小川哲氏が、今度はなんと「競技クイズ」を題材に、極めてユニークな、なのにド直球のエンターテインメント『君のクイズ』を書き上げました。発売前から書籍紹介YouTube、文芸時評、SNSなどで数多く取り上げられ、話題沸騰中の一冊です!  本作を読了して面白い!と評価してくださったみなさまから推薦コメントをお寄せいただきました。みなさまの熱いコメントをぜひお読みください(コメント掲載は順不同です)。

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          直木賞作家・辻村深月著『傲慢と善良』書評まとめ

          評者・立花ももさん「ダ・ヴィンチ」(2019年4月号:デビュー15周年記念 辻村深月特集) 評者・大森望さん「週刊新潮」(2019年4月11日号) 評者・池上冬樹さん「日経新聞」(2019年4月27日) 書評「夕刊フジ」(2019年5月11日掲載) インタビュー「好書好日」(聞き手・瀧井朝世さん) インタビュー「週刊朝日」(聞き手・仲宇佐ゆりさん) インタビュー「毎日新聞」(聞き手・内藤麻理子さん) そのほか「西日本新聞」、「週刊文春」、「オレンジページ」、「ク

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          瑠斗の思い出を多くの人が持っていてくれるんですもの。母親としてこれほど嬉しいことはないわ――中山七里「特殊清掃人」第23回

          第1回から読む  スマートフォンで彼の電話番号を呼び出す。話すのは十余年ぶりだ。    四度目のコールで相手が出た。 『白井か。えらく久しぶりだな』  松崎の声は以前のまま少しも変わりなかった。 「元気だったか」 『何とかな。それより用件は何だ。かれこれ十年ぶりの電話で宗教の勧誘の話なら今すぐ叩っ切る』 「川島の消息を知っているか」 『いいや。お前と同様、十年以上も音沙汰がない。あいつは元気か』 「二週間ほど前に死んだ」  電話の向こう側で息を呑む音がした。

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        • 【試し読み】佐原ひかり最新作『人間みたいに生きている』/「冒頭2頁で心臓鷲掴みされました」「この切り口は衝撃を受けた」「読んだ人と語り合いたくなる小説」……発売前から熱い感想続々!!

          ※期間限定の全文公開は終了しました。読んでくださったみなさま、ありがとうございます。冒頭部分のみ試し読みを続けます。もっと読みたい!という方は、単行本や電子書籍で、ぜひお楽しみください。  口は穴だ。顔に空いた穴。備え付けの歯と舌を駆使し、自分に自分以外の何かを取り入れるための穴。今日も無数の死骸をここに入れ、ねぶり、砕き、噛みちぎり、飲み込んだ。残るは、この鳥の死骸だけだ。羽毛を毟られ、一口大に変形させられた、鳥の死骸。ゆっくりと箸で持ち上げ、穴へと運び入れる。顎を動かす

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        • 創作2本を掲載、インタビュー連載開始! <「小説TRIPPER」2022年秋季号ラインナップ紹介>

          ◆創作朝比奈秋 「植物少女」  美桜が生まれた時からずっと母は植物状態でベッドに寝たきりだった。小学生の頃も大人になっても母に会いに病室へ行く。動いている母の姿は想像ができなかった。美桜の成長を通して、親子の関係性も変化していき――『私の盲端』で話題となった現役医師作家が唯一無二の母と娘のあり方を描く。一挙掲載227枚。 長井短 「万引きの国」  バイト先のコンビニでいつもチューハイを万引きする彼が繰り出した渾身の右ストレートパンチ。恋とか男とか女とか、そんなカビ臭い古

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        • 言葉の無力さにもういちど向かいあうしかない…東浩紀『忘却にあらがう』刊行記念エッセイを特別公開

           時評集を出した。『忘却にあらがう』というタイトルである。『AERA』誌に5年にわたって寄せ続けた隔週コラムをまとめた本だ。   タイトルはコラムの初回で使った言葉から採った。5年前の言葉だ。とはいえ、最近のぼくは「抗う」という言葉はあまり使わない。抗う、抵抗するといった瞬間に、当の抵抗対象の論理に搦め捕られるような気がするからだ。  コラムは2017年の1月に始まっている。アメリカでトランプ大統領が誕生した月だ。必然的に内容はポピュリズム批判が多くなった。ポピュリズムは

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