web TRIPPER
鈴峯紅也「警視庁監察官Q ZERO」
鈴峯紅也さんの人気シリーズ「警視庁監察官Q」の主人公・小田垣観月の学生時代を描いたスピンオフシリーズです。11月24日より、毎週木曜日に最新回を掲載予定です。

「敗者の視点で描かれた残酷な事実の先にある“勝利”」書評家・渡辺祐真さんによる、小川哲『君のクイズ』評論を特別公開!
遊びとはなにか? ~ゲームとプレイ~ 遊びとは何だろうか。 周りを見渡せば、子どものごっこ遊びから、スポーツやスマホゲーム、そしてクイズに至るまで、数えきれないほどの遊びやゲームに我々は囲まれている。有名な哲学者の言葉を持ち出すまでもなく、人間は遊ぶ生き物と言っていい。 文化人類学者のデヴィッド・グレーバーは、「ゲームとは純粋に規則に支配された行為」だと述べた。[注1]遊びやゲームには厳格なルールが定められている。将棋なら駒の動かし方や勝敗の決め方、スポーツなら使って
李琴峰「日本語からの祝福、日本語への祝福」
台湾出身の芥川賞作家・李琴峰さんによる日本語への思いを綴ったエッセイです。朝日新聞出版のPR誌「一冊の本」で連載中の内容を1カ月遅れで転載します。毎月1日に最新回を公開予定です。

「お会いしたことないけどお世話になっている」小川哲と伊坂幸太郎の不思議な関係 <本屋大賞ノミネート記念!小川哲×杉江松恋対談を特別公開>
*前編はこちら ■クイズは本来、人間が持っている文化 杉江:この題材についての取材やクイズというジャンルについてどの程度調べたかということが大事だと思いますが、小川さんは執筆に際しどういう風に取材を進められたのでしょうか。 小川:基本的に、僕のクイズ知識は素人です。テレビを見ないので、クイズ番組とかも全然知らなかったし、「東大王」も実は1回も見たことがない。 去年、伊沢拓司くんが『クイズ思考の解体』という分厚い本を出版した。クイズ史とプレイヤー心理とクイズの作問の仕

本屋大賞ノミネートの超話題作『君のクイズ』はどうやって生まれたのか? 著者・小川哲さんが杉江松恋さんとの対談で明かす
杉江松恋さん(以下:杉江):僕はYouTube(杉江松恋チャンネル「ほんとなぞ」)で千街晶之さんと一緒に、小説誌に載った短編を読んでオススメの作品を紹介するという番組(『千街・杉江の「短いのが好き」』)を配信しているのですが、「短編だ!」と言っているのに千街さんが『小説トリッパー』に載った中編小説の『君のクイズ』を挙げてきたんです。で、読んでみたらまぁ、面白いのなんのとびっくりして。Twitterにも書いたんですが、今年は『地図と拳』で直木賞を獲るだけじゃなくて『君のクイズ』

「敗者の視点で描かれた残酷な事実の先にある“勝利”」書評家・渡辺祐真さんによる、小川哲『君のクイズ』評論を特別公開!
遊びとはなにか? ~ゲームとプレイ~ 遊びとは何だろうか。 周りを見渡せば、子どものごっこ遊びから、スポーツやスマホゲーム、そしてクイズに至るまで、数えきれないほどの遊びやゲームに我々は囲まれている。有名な哲学者の言葉を持ち出すまでもなく、人間は遊ぶ生き物と言っていい。 文化人類学者のデヴィッド・グレーバーは、「ゲームとは純粋に規則に支配された行為」だと述べた。[注1]遊びやゲームには厳格なルールが定められている。将棋なら駒の動かし方や勝敗の決め方、スポーツなら使って