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せやまさんとはじめてお会いした日のこと【クリキャベ編集日記-その1- 編集者K・改稿編】
せやま南天さんとはじめてお会いした日のこと
―打ち合わせ①―
はじめてせやまさんにお会いしたのは第2回note創作大賞授賞式の約3週間前。弊社の一室で打ち合わせが行われた時のこと。
私の右手には、先輩編集者のYさん、左手には文芸編集長、正面斜め左にはnoteのSさん、そして正面にはせやまさん。
最初の打ち合わせでお話したのは、書籍化を前提にした今後のスケジュールと改稿について。「作品の好きだ
修業時代の洗礼――李琴峰「日本語からの祝福、日本語への祝福」第20回
第20回 修業時代の洗礼
私の留学先は別科日本語専修課程というところだった。
文学部や法学部といった一般的に知られる学部・学科とは違い、別科は日本語や日本文化、日本事情の講義を開講する、もっぱら留学生を対象にした教育プログラムである。正規の教育課程であることに変わりはないが、ほとんどの日本人学生はその存在すら知らないので、「李さんは何学部ですか?」と訊かれたら、説明はかなり面倒だった。こう