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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』

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都内で連続猟奇殺人事件発生! 警察小説の旗手・麻見和史さんによる、新シリーズ始動。
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記事一覧

麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』最終回

 午後八時から捜査会議が開かれた。  捜査一課の片岡係長が、ホワイトボードの前に立ってみ…

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1か月前
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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第26回

「五年前、手島恭介が郷田裕治の命令を受けて、廃屋などを探していたことがわかっている。今回…

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1か月前
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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第25回

5  応援のメンバーや救急車が到着するまで、少し時間がかかるようだ。  加工室で坂本の様…

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1か月前
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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第24回

4  この建物のどこかに負傷者がいる可能性があった。  いったいその人物の怪我はどれほど…

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1か月前
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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第23回

 広瀬はうなずきながらメモを見ている。彼女にも状況の整理ができたらしい。  メモの一部を…

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1か月前
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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第22回

 朝の捜査会議が終わると、刑事たちは次々と捜査に出かけていった。  尾崎と広瀬も深川署を…

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2か月前
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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第21回

 午後十一時四十五分。尾崎はマンションの敷地内にいた。  ごみ収集箱の陰に隠れて、静かに前方を見つめている。この時刻、敷地内を歩く者はひとりもいない。たまに表の通りを車が走っていくが、このマンションに入ってくる車両は一台もなかった。  敷地内にはぽつりぽつりと街灯が灯っている。青白い光が辺りを照らしていたが、充分な明るさとは言えなかった。あちこちに暗がりがあるから、尾崎がこうして隠れていても容易にはわからないだろう。  前方三十メートルほどの場所に、地域の集会所が見える

麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第20回

5  聞き込みをする上で、対象者の顔写真はかなり重要だ。  だが現在、尾崎たちの手元に北…

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2か月前
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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第19回

4  臨時の会議を終えて、刑事たちは再び捜査活動を開始した。  尾崎と広瀬は木場駅に向か…

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2か月前
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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第18回

 そう思ったとき、尾崎ははっとした。真ん中のテーブルに鎖が置いてあったのだ。  過去二件…

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2か月前
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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第17回

2  捜査資料を参照して、尾崎たちは郷田を撥ねた男性を訪ねた。  彼の勤務先や親族、友人…

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2か月前
27

麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第16回

 タクシーに乗って錦糸町駅に移動した。  錦糸町事件の現場を見ておきたい、と思ったからだ…

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2か月前
23

麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第15回

「小学生のころ、私の父は病気で亡くなりました。それ以来、母が仕事に出ている間、私は近所に…

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2か月前
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麻見和史『殺意の輪郭 猟奇殺人捜査ファイル』第14回

6  講堂に集まった捜査員たちは、みな緊張した表情を浮かべている。  まもなく午後八時、夜の会議が始まる時間だ。捜査員たちは席に着き、それぞれ資料を広げたり、メモ帳の記録を確認したりしている。  いいネタを仕入れてきた者は、その情報を効果的に報告し、幹部から評価されたいと思っているはずだ。一方、あまりいい情報を得られなかった者は、会議でどのように釈明するか、いかにして叱責から逃れるかを真剣に考えているかもしれない。  尾崎も新米のころ、夜の捜査会議が嫌で仕方がなかった