【江上剛『創世の日 巨大財閥解体と総帥の決断』】刊行記念エッセイ
この二年ほど、コロナ禍で私たちは窮屈な暮らしを強いられている。またコロナに罹患して亡くなったり、事業が行き詰まったりした人もいる。これがいつまで続くか分からないだけに、「なぜ自分が苦しまねばならないのか」と、理不尽さに怒りを覚えていることだろう。私たちの人生には理不尽さが付きまとっている。災害や戦争で罪のない多くの人々が亡くなる。日常生活でも残忍な事件が発生し、罪のない人が殺される。例えば新幹線車内で、若い男がナタを振り回し、女性を襲った事件があった。その際、女性を助けよう