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朝日新聞出版の文芸書

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書評や文庫解説、インタビューや対談、試し読みなど、朝日新聞出版の文芸書にかかわる記事をすべてまとめています。
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#伊坂幸太郎

伊坂幸太郎、佐久間宣行、新川帆立、山上大喜…小川哲『君のクイズ』に推薦の声、続々! 『ゲームの王国』『地図と拳』の鬼才が次に放つ、一気読み必至の超エンターテインメント小説

『ゲームの王国』『嘘と正典』『地図と拳』……。一作ごとに評価を高める大注目の作家・小川哲氏が、今度はなんと「競技クイズ」を題材に、極めてユニークな、なのにド直球のエンターテインメント『君のクイズ』を書き上げました。発売前から書籍紹介YouTube、文芸時評、SNSなどで数多く取り上げられ、話題沸騰中の一冊です!  本作を読了して面白い!と評価してくださったみなさまから推薦コメントをお寄せいただきました。みなさまの熱いコメントをぜひお読みください(コメント掲載は順不同です)。

作家・伊坂幸太郎「森絵都さんの『カザアナ』が面白すぎる」

『カザアナ』が面白すぎる/伊坂幸太郎 『カザアナ』が面白すぎる。最近、おススメの本を聞かれるたびに(聞かれなくても)、そう言っています。  たまたまこの本を書店で見かけたのですが、作者の森絵都さんはリアリズム寄りというのか、青春小説や人間ドラマを描く人という印象がありましたので、帯に書かれている「異能の庭師たち」という言葉が気になりました。「監視社会化の進む」ともあるため、「森絵都さんってこういう作風だったっけ?」と内心、首をひねり、「異能」とは言っても、リアリズムの中

【朝日文庫「名作フェア」】ラインナップ全10作品を紹介!目印は緑の帯

■伊坂幸太郎『ガソリン生活』  聡明な弟・望月亨とのんきな兄・良男の凸凹兄弟がドライブ中に乗せたある女優が、翌日急死する。望月一家はさらに大きな謎に巻き込まれていき…!?  車同士がおしゃべりする唯一無二の世界で、謎が謎を呼び不思議が広がっていく、仲良し家族の冒険譚です。解説は津村記久子さんで、「善良な人々を箱庭に入れて愛でるのではなく、悪もひっくるめた世間を渡っていく彼らの姿への信頼と、力強い誠実さが根付いている」と絶賛。文庫刊行から6年後の今も増刷を続ける名作ミステリ

【伊坂幸太郎著『ペッパーズ・ゴースト』書評】鴻巣友季子「世界の航路に抗う希望の物語」

 人間はすでに定まった宿命から逃れられない、自分たちの意志や努力ではなにも変えられない、という考えは古今にある。ギリシア悲劇、中国の天命説、イスラム教の宿命論や、キリスト教カルヴァン派の予定説など。  実はあの『風と共に去りぬ』の有名なラストの台詞、Tomorrow is another day.の根底にも「人間にはなにも変えられない(だから明日のことまで思い悩むな)」という新約聖書「マタイ福音書」からの考えがある。決して「明日に希望をたくして!」といったポジティブ一辺倒の

※終了※【期間限定 試し読み】伊坂幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』

※期間限定の試し読みは終了しました。たくさんの方に読んでいただき、ありがとうございました!  2021年10月に発売された、伊坂幸太郎さんの書き下ろし長編小説『ペッパーズ・ゴースト』。各メディアにも掲載されSNSでも話題になっています。惜しみなく、「伊坂幸太郎」らしさが盛り込まれた本作を、少しでも多くの方にお届けしたいと、今回特別に、期間限定での試し読みを実施します! 2022年1月19日から、4月30日までの公開です。伊坂ワールドにどっぷり浸かってください!