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朝日新聞出版の文芸書

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書評や文庫解説、インタビューや対談、試し読みなど、朝日新聞出版の文芸書にかかわる記事をすべてまとめています。
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2022年7月の記事一覧

「せり場」で売られた少女たち 故・森崎和江の代表作『からゆきさん』本当の衝撃【文庫解説:文芸評論家・斎藤美奈子】

「からゆきさん」。漢字で書けば「唐行きさん」。そんな人たちがいたことを、この本ではじめて知った方もいるでしょう。 「からゆきさん」とは、もともとは江戸時代の末期から、明治、大正、昭和のはじめくらいまで、海をわたって外国(唐天竺)に働きにいく人を指す九州西部・北部の言葉でした(唐天竺とは中国とインドを意味しますが、遠い外国の別名でもあったので、「外国に行く」ことを「唐行き」と呼んだのです)。ですが、やがてそれは海外に売られた日本女性の総称に転じます。  からゆきさんの出身地

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梨木香歩が描く痛みから始まる“物語”『椿宿の辺りに』皮膚科学研究者・傳田光洋氏による文庫巻末エッセイを特別公開!

痛みから始まる「物語」の発見  痛みは孤独だ。  あるいは、痛みは自分が孤独であることに気づくきっかけになる。そして、それは自分だけの物語を見つける道を示す。  現代社会では会社員、公務員はもちろん、フリーランスの人でも、何かの組織に属したり関わったりしている場合が多い。そんなぼくたちの日常生活は、組織やマスメディア、インターネットなどが提供する「常識」に支えられている。その「常識」に逆らってばかりでは生活に不便が生じるし、むしろその「常識」に全てを委ねていた方が、大抵、楽

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福岡伸一が紡いだ新しい「ドリトル先生」誕生!『新ドリトル先生物語 ドリトル先生ガラパゴスを救う』刊行記念随筆を公開

少年時代の夢がもたらした未来  思い続けていれば、かなう夢がある。少年時代の夢が、なんと還暦を迎えようとする頃に実現した。しかも、それが立て続けに起きた。私には、一生に一度でいいから、実際に行ってこの目で確かめたい場所があった。ひとつは、台湾の離れ小島、紅頭嶼(現在名、蘭嶼)、もうひとつは太平洋赤道直下のガラパゴス諸島である。どちらも絶海の孤島、といってよい。  小学校高学年のことだった。図鑑で、驚くほど優美な、大型のアゲハチョウの写真をみた。その名をコウトウキシタアゲハ

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※終了※【話題沸騰!】小川哲「君のクイズ」が単行本で10/7発売決定!試し読みを緊急公開

※試し読みは終了しました※  小川哲さんの小説「君のクイズ」が異例の反響です。「小説トリッパー」2022年夏季号に一挙掲載後、SNSを中心に各方面から熱い感想が届いています。クイズプレーヤーを主人公にした本作は、小説好きの方だけでなくクイズ好きの方にも興味をもって読んでいただけているようです。そんな話題沸騰の本作ですが、10月7日に書籍として刊行することが決定しました。単行本発売の情報解禁記念として、作品の約1/4を、12日間限定で一部先行公開いたします。一段落目からすでに面

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読まなきゃわからない高山羽根子の不思議な世界 『オブジェクタム/如何様』佐々木敦氏による文庫解説を特別公開!

 本書は、2018年刊行の『オブジェクタム』、2019年刊行の『如何様』の2冊の作品集を合本し、更にエッセイ「ホテル・マニラの熱と髪」を加えた文庫版である。高山は2009年に「うどん キツネつきの」で第1回創元SF短編賞を受賞、同名の短編集が2014年に刊行されており、『オブジェクタム』は2冊目の単著だった。その後、『居た場所』(2019年)と『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』(同)の2冊を挟んで『如何様』が刊行された。そして2020年に「首里の馬」で第163回芥川龍之介

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「こうあるべき」をぶっ飛ばす!柚木麻子らしさあふれるエンタメ小説『マジカルグランマ』宇垣美里さんによる文庫解説を特別公開!

 私の記憶の中の祖母はいつだってゴージャスだ。海外で仕立てたオートクチュールのスーツを身に纏い、お気に入りのネックレスはゴールドのスカラベ(黄金虫、というかフンコロガシ)。その年代にしてはスラリと背が高く、しゃなりしゃなりと歩くたびに黒々としたボリュームのあるショートカットがふわふわとたなびいていた。いつだって祖父のことが一番大好きで、「パパぁ~」と甘えた声で逐一相談する姿は私よりよっぽど少女然としていて、呆れを通り越して笑ってしまうくらい可愛らしかった。私が父の持っていたパ

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